✔︎虫歯になるメカニズム
虫歯は、歯の表面で常に行われている「脱灰」と「再石灰化」のバランスが
崩れた時に起こります。
【脱灰】とは、歯垢の中に住みついた細菌が食べ物の中の糖分から酸をつくり、
その酸によって歯の成分であるカルシウムイオンやリン酸イオンが
溶け出すことを指します。
【再石灰化】は、唾液が脱灰によって溶け出したカルシウムイオンやリン酸イオンを
再び歯にもどして結晶化し、修復してくれる働きのことを指します。
脱灰も再石灰化も、飲み物や食べ物を口に入れた時に、日常的に繰り返し
行われています。
この時、【脱灰】が【再石灰化】より優位に働くと、「虫歯」と呼ばれる状態
になります。
✔︎虫歯になりやすい条件
虫歯になりやすい条件は複数あります。この条件が重なるほど、虫歯ができやすい
ことになります。
(8020財団HPより:ここに「時間の経過」が加わることでさらに虫歯に
なりやすい条件が整います。)
【虫歯になりやすい条件】
・虫歯になりやすい歯の質
・虫歯菌の量が多い
・糖分や炭水化物の多い食生活、間食が多い食習慣
・きちんと磨けていない、時間の経過
・唾液の量が少ない、緩衝能(酸性を中性に戻す力)が弱い
✔︎虫歯予防のためにできること
それでは、虫歯にならないようにするにはどうしたら良いのでしょうか?
(1)毎日のブラッシングで虫歯になりやすい場所をケアする
虫歯菌は歯垢の中に住みつきます。この住みかを奪うために毎日の
ブラッシングが大切です。
特に注意したい場所は以下の3つです。
(8020財団HPより)
特に歯と歯の間は、デンタルフロスや歯間ブラシを使うことを
おすすめします。
(2)規則正しい食生活を心がける
甘い物や炭水化物に偏った食生活になっている、不規則に間食をする方は
注意が必要です。
なるべくバランスよく、規則正しい食生活を心がけましょう。
(Dental X資料より)
(3)フッ素入りの歯磨き粉を使う
フッ素には、虫歯の原因となる酸の産生を抑制し、歯の再石灰化を促進、
歯の質を強くする働きがあります。
(4)歯科での定期検診を受ける
日常のセルフケア(ブラッシング)と歯科医院でのプロフェッショナルケアを
合わせることで、より効率的な虫歯予防が可能です。
またかかりつけ医を見つけておくと、いざという時にも安心です。
虫歯は正しい知識とケアを重ねれば予防が可能です。毎日のブラッシングは
もちろん大切ですが、それ以外の食習慣の見直しやケアグッズ等も上手に取り入れて
一生自分の歯で食べられることをめざしましょう。